| 2005年12月21日(水) 〜上司部下の関係を築け〜 西山 昭彦 |
| 選別可能か 人材流動化時代になり、「いつやめるかわからないから部下の指導がしにくい」という上司の声が増えている。会社利害から見れば、やめる部下に投資すべきでなく、やめない人に投資すべきである。 しかし、転職市場で特に三十五歳以下はいつやめるかわからない。この場合、上司は平等に指導していくことが正解になる。勝手に選別しても、あたりはずれがあり、結局は同じコトだ。 けれども、上司の仕事を有能な部下の仕事満足度を高めキャリア形成をサポートすることとするなら、その結果として転出を回避することが可能だ。米国企業では、流出回避が重要となっており、「社員雇用維持部」なんていう部門ができている会社もある。これからの上司・部下関係には維持が求められる。 複雑な方程式 他方、部下のほうに聞くと、よくでるのが「上司は時代についていけない」「上ばかり見ている」「人間的魅力がない」「リーダーシップがない」などである。 上司と部下の関係は、複雑な方程式を解くようなものである。仕事の指示をする者と、される側。考課するのとされる側。キャリアも年齢も違う。さらに、異性の部下になると、性別が加わり、場合によっては、職種の違いも加わってくる。このような複雑な方程式を解いて、理想的な上司・部下関係を築いている例は、実際少ないのではないだろうか。 それゆえに、逆にいい上司と部下の関係が持てれば、その後ビジネス人生でお互いにさまざまなサポートを得ることができる。 上司と部下は、よく三年で人事異動なので、平均一・五年とか二年のつきあいというが、その間に人的関係ができるかどうかがポイントである。 もちろん、直接の部下でいる間、「相手が人事権を持っているので仕える」という人がいるが、人事権を持たなくなった元の上司とどういう関係をキープできるかこそ、関係の神髄である。人が頼りにするのは、最後は一緒に仕事をした仲間であり、その機会をもてる人数はすごく限られている。 「知っている人と、知らないができるという評判の人と2 人がいたら、知っている人と仕事をしたい」が、多数の上司の意見だ。人の判定には時間とコストがかかるので、すでにそのコストを払って確かめてある人を選ぶのは、ごく自然だ。上司も部下も、今の関係を大事にしたい。 |