2006年 4月 21日(金)           

営業マンのためのポストイット・メモ術!
〜@メモ用紙はポストイットを使う〜

西山 昭彦

<転記不要が強み>
 
 メモ用紙は、よくあるメモ専用用紙(会社の名前などが入ったものを取引先などからもらい、それを使っている人が多い)でなく、ポストイット(付箋紙)を使うことをおすすめする。ポストイットであれば、それをそのままほかへ移動でき、貼りつけることができる。転記の手間がはぶける。

 メモの用途は主として、記録、発想、伝達である。自分用では、記録と浮かんだ発想を書くことが多く、他人には不在時に連絡事項を書いて残しておく伝達が主だ。

 ポストイットは、三種類が役立つ。すごく細い数ミリのものは、書類や本の特定の場所をあとでわかるようにするもの。一センチ幅で、字が一、二行書けるものは、資料などに重要な箇所があれば、そこに見出しや自分の意見などを書いて貼りつけておく。それと、手帳に張る七センチ角のもので、メモに使うものである。手帳の中には常にこの七センチ角のメモ用ポストイットを五枚ほど貼っておく。いつも貼っておけば、メモ帳を別に持たなくていい。軽さももちろんだが、書いたものを別のところにそのまま貼ることができ、破棄や並び替えも簡単だ。私も長年実践している方式だが、この可動性が非常に便利なのである。

 ポストイットに書いても、小さい字で記号や略号をどんどん使っていくと、省スペースで済む。私の例でいえば、一時間講演を聞いて要点メモを書いても、一枚に納めることが可能だ。知っていることはいっさい書かないで、これは使えるというポイントだけ書く。

2006年 4月 26日(水)           

営業マンのためのポストイット・メモ術!
〜Aお客様の前では必ずメモをとる〜

西山 昭彦


<期待感と信頼感が一気に増す劇的な効果>

 メモは営業の場では面談している相手への安心感、信頼感が増すという効用をもたらす。まだ関係の浅いお客さまと話をするときは、話を聞きながら適時質問し、相手の潜在ニーズを見つけることが狙いのひとつになる。このような中で、メモを突然取り出すことは、実にセンセーショナルな効果を発揮する。相手が何か大切なことをいったとき、「ちょっと待ってください」と急に手帳を開き、メモを始める。相手にとっては、「あっ、この人は重要なことは忘れないように書いてくれるんだ(あとで見返して、この課題をきちんと遂行してくれる人だ)」と期待感と信頼感が一気に増すわけである。

 自分が忘れないようにという自身のニーズのほかに、相手に対して、このようなアピール効果があることを忘れてはいけない。

2006年 5月 25日(木)           

営業マンのためのポストイット・メモ術!
〜B 行動範囲のすべてにメモを置いておく〜

西山 昭彦

<メモは飛躍のもととなる>

 手帳内のほか、オフィスでのデスクまわり、自宅のベッドのそばなど、自分が行動するところにはすべてポストイットを置いておこう。発想や依頼事項、処理事項は思わぬところで突然わいてきたりするので、その際にすぐ書いておかないと忘れてしまうからだ。
 夢を見たとき、一瞬起きたときはその夢を覚えている。けれども、もう一度寝たらまったく忘れてしまう。ある哲学者は散歩すると新しい発想が閃くというが、これは体を動かすことによって脳が刺激されて、そこで新しいことを思いつくからだそうだ。そういうときも、記憶の定かのうちにメモをしておかないと失うものが大きい。そういえば、ノーベル化学賞を受賞した田中耕一さんも、枕元にメモを常備して、何かあったらすぐ書き留める習慣があるという。 とにかく年中メモすることに尽きる。あとで発展して飛躍する可能性を生む。忘れるリスクを減らすには、時間さえかかりすぎなければ、メモが一番だ。

2006年 6月 2日(金)           

営業マンのためのポストイット・メモ術!
〜C 書き込んだメモをどうフォローするか〜

西山 昭彦


<重要なものを選び出しノートに貼り替える>
 ポストイットのメリットは取り外し、貼付、破棄できるという点だ。実のところ、何かメモを書いても、少し経ってみると没になるものが意外に多い。アイデアなど、いらなくなるものが九割以上といってもいいかもしれない。

 メモを書いたポストイットのうち、大事なものはノートに貼り替えるが、それは全体の一部で、捨てられるものも多い。この場合に、全部固定的なノートなどにメモを書いていると、それがどんどん重なってきて、場所をとるばかりか、重要なものを見つけられなくなる可能性がある。また全部をメモ用紙のまま保管していては、何がどこにあるか見つけることができない。つまり全部ノートでもダメだし、全部メモでもダメだということだ。やはりメモに書いて、重要なものをそこから選び抜いて、まとめるというのが一番合理的である。

 また、ノートに書き直すという方法は、絶対に避けなければいけない。私たちはロスを最小限にして最大の効果を出そうと仕事しているわけで、書き直すという作業はとんでもなく手間がかかるものである。その作業で新たな価値を生まないことは、してはいけない。会議、打ち合わせでポストイットにメモしたものが全部必要であればノートにそのまま貼りつける。
2006年 6月 12日(月)           

営業マンのためのポストイット・メモ術!
〜D伝達メモは貴重な情報の受け渡し手段〜

西山 昭彦

<営業マンにとって電話メモは命綱>

 数ある伝達メモの中でも、電話メモというのは営業マンにとってきわめて大きな意味合いを持つ。営業マンが不在の際に、「○○さんはいる? あ、いないならまたかけるよ。電話があったことも伝えなくていいから」という電話があっても、内勤社員が気をきかせて先方の連絡先を確認し、その旨ちゃんとメモを残しておく。それを見た営業マンは即座に行動に移せて、お客さまからの印象をよくすることができる。

 営業マンの立場で考えれば、「何時何分に誰々から電話があった」という事実は、電話の相手が「メモを残してください」といわなくても、お客さまからである限り絶対に欲しい情報である。電話を受けた人は対応がわからなくても、自分がメモを見れば、すぐ電話すべきなのか、あるいは待っていてもいいのかがたちどころにわかる。営業マンが判断できるように、オフィスにいる人にはとにかくメモを残すようにしたい。

 メモの残し方でいえば、パソコンの画面上、あるいはデスクにポストイットで貼りつける方法がベストだ。貼りつけられないメモは、デスクの上でまぎれたり落ちたりする可能性がある。貴重な情報を失わないためにも、貼り付けることはひとつのリスクヘッジとなる。

2006年 6月 22日(木)           

営業マンのためのポストイット・メモ術!
〜E資料にメモを添付する〜

西山 昭彦

<一回勝負で熟読し、ポイントをチェックする>

 本や資料を読んだとき、ここが大事だと思う箇所がある。そんなとき、あなたならどうするだろうか。おすすめしたいのが、ポストイットを貼って印をする方法だ。さらにいいのは、ここに何が書いてあるとメモし貼ることである。本文のほうにも、「○○に役立つ」とか「××と比較したほうがいい」など、貼り付けたポストイットにメモをどんどん書いていく。大切なのは、そのページが、場所が、そのときの思考がわかることである。

 そして、一冊読み終わったら、ポストイットを貼ってチェックしたポイントだけを見直す。

 NHKのあるニュースキャスターは、番組一回一回が勝負なので、それに関係する本は徹底的に汚して、印象や感想を書き込み、ぼろぼろに消化していくと語る。一回の勝負で使ったら、もうその資料は使わないという前提で臨むわけである。

 営業マンの場合も、本や資料を読んで全部覚えようということはできないので、まず覚えないという原則をつくる。あとで読み直すということも、多忙を極める営業マンの場合、無理となるので、熟読は一回限りの勝負と考える。そうすると、次に見る必要があるところに線を引いたり、印をつけたりし始めるだろう。とにかく汚して、あとで見返せる体制だけはつくっておくようになるわけだ。さらに、その中で特別に印象深いものがあれば、コピーを取って保管しておく。あるいは、ノートに貼りつける。

2006年 7月 7日(金)           

営業マンのためのポストイット・メモ術!
〜F会議やセミナーで内職メモをとる〜

西山 昭彦

<発想の遊びと活用できるネタのふたつがある>

 これはメモの裏技といえるものだが、つまらない会議やセミナーに出たとき、ポストイットがあれば発想の遊びができる。無駄な時間をつくらないという面で、非常に意味がある。居眠りをしたりぼんやりしたりと、そんな場でいつも無為に過ごしていては、成果もあがりようがない。この時間に書いた重要なメモは仕事に使いたいので、手帳、あるいはノートにつけ替える。これで一見無駄に見える二時間も有効活用できるわけだ。

 人間、不思議なもので、会議という制約があって、どこにも行けないという限定がある中でさぼって自分のことをするとおもしろくなり、快感となる。土日に企画の手順や問題点を考えるより、実はずっと楽しくできるのだからぜひおすすめしたい。

他方、その会議やセミナーでおもしろい話を聞いたら、ネタとしてほかへ使うことを考える。自分の営業ト−クや社内会議に使うため、あるいは明日の発表に使うため、それを書き取っておく。そして、そのメモをあとでノートや手帳に移す。どちらにころんでも、メモさえあればメリットは得られるということだ。

2006年 7月 14日(金)           

営業マンのためのポストイット・メモ術!
〜G訪問前に準備メモを作成する〜

西山 昭彦

<営業マンの成功に要点メモは欠かせない>

 お客さまを訪問したとき、何を話すか。その中身メモも大事である。

 営業では、話の展開の準備が必要だ。訪問する場合、今日やらなければいけないこと、いわなければいけないことをリストアップする。そして、ストーリーとして、どういう順序で、それを話していくかをメモして臨む。

 大勢の前で挨拶をしなければいけないときも、同じである。よく途中で話すことを忘れて、絶句してしまう人がいるが、重要なことは三つぐらいに集約されるので、その三つだけをメモにして書いておく。直前に見れば、忘れることもないし、万が一忘れても、ポケットに入れておけば、それを見て話を続けることができる。  営業マンの成功には、準備がいる。それは、要点メモに集約される。