2006年 9月 8日(金)           

グループ経営時代の生き方

西山 昭彦


<出向という場>

 サラリーマンの総決算は、50代にやってくる。これまで培ったスキルや人間関係を駆使して、大きなアウトプットを出すことが求められる。
 大企業の多くでは、その頃は出向・転籍先で働いている人が相当数になる。ある銀行では、50歳には役員と少数の人以外はほとんどすべてが出向になっている。

 この出向を成功させ充実させるために、何が必要だろうか。アンケートとヒアリング調査を行なった。

<職種の一致>

 出向先で成功する人は、第1に、自分がやってきた仕事に合致する仕事についる人が多い。「50の手習い」は、この場合成功につながりにくい。
  第2は、規模が小さくなるのに伴なって、担当分野が広がる。そこで、本体にいるうちに、自分の仕事の周辺分野の知識やノウハウを吸収することである。事前に準備していた人ほど、結果がよくなっている。
 第3は、規模が小さくなると、職位が上がる場合が多い。その結果これまで以上に経営に関与することが多くなり、これまで縁が薄かった経営感覚を要求される。それに答えていく必要が指摘されている。

<自分の会社意識>

 第4は、「あなたにとって自分の会社は?」 という問いに、3分の1の人が出向元と答えている。しかし、部下の社員には自分の会社は今のところしかない。成功している出向者は、今いる出向先を自分の会社と考え、行動していた。ここが大きな分岐点になる。
 第5に、出向、転籍は必ずしも最終キャリアでない。出向前に、自ら希望を出して出向する人もいる。本体の人員削減をしたいときは、平均出向年齢より下の人が希望すれば、多少は通りやすい。他方、ある大手電機メーカー役員OBは、関係会社で社長をやって退任後、独立して経営コンサルタントをしている。70代でがんばっている。

 今をいかに将来に生かすかを考えていきたいものである。