2006年 10月 20日(金)           

変革期のオフィス構築へ@
〜平等な待遇から、適性にあった環境へ〜

西山 昭彦

<社員の平等な待遇を行うことをやめ、
  適性にあったオフィス環境を作ることが、会社の利益を伸ばす>

 企業内の社員の働き方を見ると、社外に多くいる営業部門、オフィスにいる間接部門、アイデアやコラボレーションが求められる開発部門など、使命も働き方も違いがはっきりしている。企業は、仕事の多様化に応じて一律のオフィスを提供するのでなく、個別のニーズに対応するオフィスつくりをすることがますます必要になってきた。そうしないと、おのおのの生産性が上がらず、企業収益が増えないからである。

 異なるタイプを認めることが、オフィスコンセプトの基本部分である。平等をいっている限り、永遠に解決できない。フリーアドレスが一方であり、広い個人別ブースを持つ部署が一方であることが許容でき、社員が納得できるかだ。一方的に、どちらかが損になれば、納得感がない。トータルの処遇制度との整合性も必要になってくる。

 筆者のひとつの解は、売り上げ目標をシビアに管理される営業部員は、客先への直行直帰、フレックスタイムが確保され、業績に応じて年俸も相当高くあがるように仕組みを作る。他方、定量的な目標管理ができにくい間接部門は、定時勤務、個人別デスクの下で、給与も旧来型の変動が限定された中での上下になる。このようなバランスの設計が納得感をうむ。

 最後に、部門間の不公平を解決するには、最大限異動の自由を確保することが必要である。現在の部署から他部署へいける道があれば、不満は減少できるからだ。


2006年 10月 27日(金)           

変革期のオフィス構築へA
〜組織の変更に合わせたオフィス対応を〜

西山 昭彦


 企業の将来に想定される経営課題は、@創造性、A可動性、Bコスト低減、C対外的評価の4つに集約できる。先進企業は、それらの課題に対する経営戦略を立てるとともに、それをオフィスコンセプトと運営に反映させようとしている。
 先般日経ニューオフィス賞受賞企業の調査をした。(社)ニューオフィス推進協議会の委員会で。それらの企業においても、A可動性はなお十分に確保されているとは言いがたい。もちろん全てのオフィスにおいて、可動性に対しオフィスに何らかの工夫を施し対応していた。ファイルキャビネットの可動性アップ、デスクの複数者利用、TV会議による全国的コミュニケーション確保などがあがっている。
 しかし、環境変化が激しくなる中で、あらかじめ将来の変化を見越してオフィスを設計することは不可能である。特にIT企業では、環境の変化にオフィスのレイアウトやファシリティが着いていけないという指摘が多かった。実際、持ち株会社設立をはじめ本社やグループ企業の再編、提携など組織の変更も多く行われている。
 そこで、組織の変動にこたえられるよう可動性を確保することがなにより必要になる。それぞれの企業において、オフィスに何らかの工夫をなしているが、変化の激しい時代においてはファシリティが着いていけていないところが多く見られた。デスク、キャビネットから間仕切りまで、地震対策をふまえながらも、容易に可動できるシステムの設計と運用を通じて、いつでも動かせる体制を整えておくことが最も望まれている。