| 2006年 12月 8日(金)
目標管理と人事評価の関係@ 西山 昭彦 |
多くの会社で、上司との年度始めの面談を終えた社員は1年間目標に向かってチャレンジする・・ことになっているのに、できていない場合が多い。 4月から年度が変わる会社では、3月に目標を作ることになる。メーカー支店の田中氏(仮名)も、上司の課長と面接し、年度目標を作成した。その一番始めの項目に、「新商品を取引先に紹介し、年間1万セット販売する」となっている。 にもかかわらず、旧来の商品のほうが詳しいし、売上も伸びるから、ついそちらの売上で成績をキープした。しかし、これでは、一年間一生懸命当初の目標と違うことをずっとやっていたことになる。 一年の終わりの面接になったとき、自分で目標管理シートを見直してあせった。全体の実績はそこそこあげていたが、一番大事な目標はまったくできていなかった。 課長にも、「これでは評価がつけられない。目標管理の仕組みでは、君の評価は相当低くなるよ」といわれてしまった。 ビジネスマンたるもの、こういうことがないように定期的に目標を点検して進捗をみることが必要だ。目標が期中で変わる場合には、上司の承認を得て変更しないとだめだ。田中氏のように勝手にやっても、それは個人が逸脱したことにしかならない。 年度の途中で「新商品も大事ですが、旧来の商品が予想以上に売れており、今そちらに注力したほうが課の利益も伸びると思います。今年の目標項目を変更させてもられませんか」と相談してれば、課長もおそらく認めてくれた。その結果、田中氏は今年の評価は確保できたはずだ。 |
| 2006年 12月 15日(金)
目標管理と人事評価の関係A 西山 昭彦 |
ビジネスマンは、目標を立てたら、それを達成するための具体的な行動計画を月別、時には週別にに立てて、着実に進めていくことが大事だ。 流通業勤務する佐藤氏(仮名)は、年間目標を月別に分割する。「いつまでに、どこまでやれば、年間目標をやれるかがわかるでしょ」という。さらに、それぞれの月の課題をやるために、手帳の週ごとに何をやるか1年分書いてしまう。 「こうすると、日常業務の中に目標を落とすことができるんですよ」。そうすることで、大きな目標も小さな処理可能は業務になってくる。 人が頑張れる原因のひとつに、「自分は達成できる」という自信を持つことがある。繰り返し自分にそれを言い聞かせ、達成できると自分を信じ込ませる。途中の小さな成功体験を重ねることによって、達成できるという自信はますます強まっていく。 もうひとつは、目標がクリアできたときに自分はこうなっているというイメージを持つ。「こういうスキルが身にき、年俸が上がって、自分の生活が少し豊かになる」。「来年には買いたかった車を買うことができる」。そういうイメージがモチベーションには役立つ。 要するに、自分にエサを与えるのだ。それにつられるように仕組む。シンクタンク研究員の島田さんは、大きな受託調査を終えたときは、自分で宝石を買うという。「これが、仕事へのごほうびなんです。このパターンを自分に覚えさせれば、次もやれるんです」。 確かに、自分をだましその気にさせる学習をすれば、人はがんばれる。小さい子供は、ご褒美がほしくてタスクをやる。大人になったら、自分でそれをやるようにすれば、そのメカニズムは機能する。 |
| 2006年 12月 22日(金)
目標管理と人事評価の関係B 西山 昭彦 |
社員本人が黙っていても、上司は自分の仕事を見て評価してくれているだろうか。そういうこともあるだろうが、そうでないケースの方が多い。だから、それは本人の過剰な思いであり、幻想にすぎない。 コンピュータがあなたの仕事を見て記録しているわけではない。自分のことに忙しい一人の人間が見ているにすぎない。部下が三〇人いれば、やっていること全部は見えない。 電機メーカーの部長立山氏(仮名)は、「いつも自分が出張しているので、よけい部下のことはわからない。以前なら課長がみていたが、今は自分しか人事権がないし」と語る。 年度の前半で大きな成果をあげても、記憶が薄れることもあるという。したがって、仕事の報告や目標管理の面接等では、自分の達成したことを証拠を挙げて言わなければいけない。具体的にやったことは、そのつど報告する。「今週、新規の取引先を30社訪問し、5社に提案書を出せそうです。うち1社は社長が乗り気なので、次回一緒に訪問お願いします」 年度末には、「新規の取引先を50件開拓(うち10社は他社からの鞍替えを実現)し、5千万円の売上をあげた。そのリストがこれです」など。どういう成果があったということを相手に伝えなければだめだ。 個人でなく、チーム内のアウトプットに貢献した場合も、本人がまず主張するのが最低限のルールだが、先輩や同僚が「確かにそれはA君の努力で達成しました。毎日残業して、ツールを開発してくれたんです」と上司の前で証言してくれれば、信憑性が高まる。 本人の報告を上司は別の面から検証したがるものだ。 |
| 2006年 12月 28日(金)
目標管理と人事評価の関係C 西山 昭彦 |
人事評価の会議では、直属の上司はみんな自分の部下がかわいいから「よくやった」とか「できる」と言う。でも、出席者全員がそういっても、選ばれる昇進者は一部だ。多くの人は必ず落ちる。 証券のある部では、トップは同期の1人しか出せない。そういう枠が人事部により設定さている。それが、人事の世界だ。 そのとき上司はどこまでがんばるか。もちろん、必死に行動する人もいる。その上の上司に助けを求めたり、人事部にも直談判する。証券並木氏(仮名)は「A君は、やや押しの弱い面もあるが、今期は部の購買業務改革に取り組んで、そのコスト削減額は年間1億円になる。昇進させてやってくれないか」といった。 でも、だめだったらどうなるか。並木氏は、「すっきりあきらめる。やるだけやったんだから仕方ない」という。そういう構図だ。辞表を胸に交渉したとは、聞いたことがない。 人事はひとごと(他人事)と書く。どうしたって、他人の事なのだ。だから、過度の上司への思い込みや人事制度への依存は危険だ。誰だって、真に客観的に人材を比べることはできない。飛びぬけた一部を除き、後は僅差でしかない。だから、時の運や力関係にも左右される。 しかし、別の部署の上司が人事評価会議などで「他部署のAは、今回うちの部をバックアップしてくれて、大きな実績を上げられた」と言ってくれれば、強力な支援になる。直接の利害を越えた証言は威力がある。 そういうサポートをえられることをふだんあなたはやっているだろうか。 |