2007年 8月 24日(金)           

 セクハラにならないための護身術

西山 昭彦

 現在はセクハラが拡大解釈されているようなところがある。席に女性のヌード写真を置いている人は間違いなくセクハラだが、「その髪型似合うね」と言っただけでもセクハラに当てはめようとする傾向がある。だが、基本的にはそれほどセクハラの定義は広くない。
 職務権限が及ぶかどうかがセクハラの前提だ。自分が相手の人事考課権を持っていたり、評価を下す立場にあるといった場合はセクハラになる環境が整っていると言える。また、取引先の担当者であるといったような、利害関係が絡む場合もセクハラ対象となる。
 こうした環境があった上で、セクハラになるかどうかの線引きは「自分の妻や恋人がやられて嫌かどうか」である。たとえば、疲れているだろうからと肩を揉んだというような場合、自分の妻や恋人がされて嫌だと思ったことはしないほうがよい。
 予防策としては、二人きりになる時間をつくらないということである。会社の場合は、業務外の連絡を取り合わないこと。ある大学では教師と生徒の間では、携帯電話の番号を教えないというルールがある。番号を教えることでリスクが発生するので、きっぱりと教えないということにしているのだそうだ。教員が生徒を気に入って、成績と引き換えに交際を強要するということがある。これは間違いなくセクハラの定義にあてはまる。
 そもそも職場の人を性的な対象として見ないということが大前提である。会社の外にそうした対象を持っているといれば、社内の人間をそういう目で見なくなる。他の人を気にしている余裕はないわけで、仕事に集中できる。
 社内でセクハラと認定されると、コンプライアンス(法令順守)委員会に提訴されるか、上司に報告され、処罰の対象となる。人事考課上もマイナス評価となることはいうまでもない。
 今の時代、スキンシップで親密度が上がるということは考えないほうがよい。何か別の方法で相手との親密度を上げることを考えるべきだろう。